都市計画論文集
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立地適正化計画策定後における用途地域の見直し実態に関する研究
用途地域と誘導区域の空間的関係を中心に
尹 莊植
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 57 巻 3 号 p. 1325-1332

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抄録

本研究は、立地適正化計画の誘導区域と用途地域の空間的関係の把握と、立地適正化計画策定後における用途地域見直しの内容と立地の分析から、立地適正化計画と土地利用規制の連携可能性について考察することを目的とする。結果として、誘導区域と用途地域の空間的関係については、都市機能誘導区域内に都市機能の立地誘導が難しい用途地域が2割程度含まれていること、両誘導区域を限定的に設定した都市は、商業系用途地域を中心に設定していることが確認できた。また、立地適正化計画策定後の用途地域を見直した都市は、全体の11.8%に留まるものの、その9割が誘導区域を限定的に設定した都市の事例であった。さらに、見直しは誘導区域内で84.8%がみられ、その誘導区域内の見直しは、住環境形成及び生活サービス機能と都市機能の立地誘導を目的に用途制限と形態制限を緩和していること、またそのような傾向は誘導区域内外でも同じくみられることを明らかにした。

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© (c) 日本都市計画学会
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