都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
Print ISSN : 0916-0647
ISSN-L : 0916-0647
資源管理法制度改革にみるニュージーランドの都市農村計画制度の課題と展開
資源管理審査委員会報告書と3つの事例の分析
小松 俊也真鍋 陸太郎村山 顕人
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2023 年 58 巻 1 号 p. 127-134

詳細
抄録

ニュージーランドでは、都市農村計画の中心であった1991年資源管理法を廃止し、新法を制定するという資源管理制度改革が進められている。資源管理法は制定当初、新自由主義を背景にしながら環境保全を重視し、「持続可能な管理」を中心概念とした法制度として注目を集めてきた。しかし、約30年に亘る運用の中で環境保全や都市開発の不足、複雑な制度によるコストの増大など様々な支障が生じたことから、環境保全と都市開発の双方の成果を目指す制度改革に至った。本研究では、制度改革の基礎となった資源管理審査委員会の報告書に基づきながら資源管理法の課題と改革の方向性を調査するとともに、課題が生じた事例を3つ取り上げて分析を行った。これにより、環境限界や広域空間戦略を導入などの制度改革と、現行法の課題との対応を明らかにするとともにとともに、同改革から示唆を得た。

著者関連情報
© (c) 日本都市計画学会
前の記事 次の記事
feedback
Top