土木史研究
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長崎外国人居留地における石畳道と側溝・排水溝の調査
岡林 隆敏長友 章二郎
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1994 年 14 巻 p. 309-317

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抄録

安政5年 (1886年) 5ヵ国修好通商条約の締結に伴って、神奈川 (横浜)、長崎、兵庫 (神戸) に外国人居留地が建設されることになった。すでに開港していた、(箱館) 函館と共に、これらの旧外国人居留地を有する都市は、わが国でも特異な都市景観をしている。長崎市では、東山手地区と南山手地区を、伝統的建造物保存地区に指定し、その歴史的景観を保存している。著者らは、長崎市の東山手地区と南山手地区の伝統的建造物保存地区内の土木工作物である、石畳道、排水溝・側溝、石垣、道路の縁石等の調査を実施した。わが国の旧外国人居留地の中でも、長崎市の場合は初期の洋風建築物と宅地造成したときの石畳、石段、側溝などの当時の歴史的環境が残されているところに特徴がある。本文は、石畳道、石段および側溝の調査結果について述べたものである。

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