1995 年 12 巻 p. 161-170
従来の多国間モデルには輸出入予測を商品毎に行っているものがほとんど存在しない. また用いる変数が膨大な数に上り, 発展途上国についてはデータ整備上適用が困難であった. 本研究の目的は港湾計画へ適用可能なレベルでの産業・商品分類を行った経済予測モデルを開発することである. また本モデルは多数の国に対し等しく適用可能なモデルであり, そのため用いる経済指標はかなり限定されている. モデルは資本・労働, 技術選択, 価格, 最終需要そして生産の5つのブロックから構成されている. 本モデルを日本とアメリカについて適用した結果, 価格を除いた各ブロックは良好であった.