抄録
本研究は、今後の新幹線計画を進めるにあたり、加速度的に進むであろう社会経済環墳の構造変化を考慮する需要予測手法が必要との問題意識の中で、この構造変化に対応しうる発生交通量モデルを提示するものである。モデル化にあたっては、トリップをその目的別に分け、それぞれのトリップの発生過程を意思決定手法であるAHP (Analytic Hierarchy Process) 手法等を用い構造化し、その構造化された各要因の重み付けを変化させることで、構造変化の影響を考慮した発生交通量を想定した。また、本モデルを使い、いくつかの社会経済環境の構造変化のシナリオのもとでの発生交通量を想定し、その構造変化の影響について考察を加えた。