1995 年 12 巻 p. 739-746
これまで自動車からのNOx排出抑制のための価格水準に関する考察を行ったが、排出ガスによる環境への負担はNOxのみによるものではなく、CO2をはじめとするその他の排出ガスに対しても考慮する必要がある。
そこで本研究では、NOx対策として有効と示された燃料価格操作策を施行したと仮定した上で、コーホートモデルを用いた台数予測より、排出ガスによる社会的費用の低減率をみることを目的とする。また、社会的費用低減の観点から、2015年時点において、1990, 1995, 2000年の水準に維持が可能となる燃料価格の設定を試みる。