2003 年 20 巻 p. 879-886
本論文では, 近年開発されてきたAVIなどのITSセンシング技術を用いて信号待ちによる各車両の遅れ時間を直接測定し, ネットワーク中の総遅れ時間を最小化するように信号パラメータを自動生成するアルゴリズムを, 動的な信号制御システムとして実装した. 交通流シミュレーションを用いた検証結果により, 本システムが交通量や飽和交通流率の変動に追従したパラメータ決定を行い, 遅れ時間を減少させることが示された. 今後ば過飽和交通流における制御の開発を行うとともに, 社会実験を行い, 実交通流下における有効性を検証していく予定である.