2007 年 24 巻 p. 835-842
本研究では, LP制御の考え方を基礎とし豊富なリアルタイム観測交通データを有効活用した, 動的流入制御モデルを提案する. 都市高速道路本線上に設置された車両検知器より得られる交通量および速度の観測値を制御モデルの入力とすることで, 各オンランプからの流入需要量の誤差が, 制御解に及ぼす悪影響を緩和できる頑健性の点で優れた流入制御モデルを構築する. 仮想ネットワークに対する数値計算に基づき, 1) 提案した動的流入制御モデルが, 流入需要の誤差に対して頑健性を有するか否かを明らかにするとともに, 2) 予防制御と事後制御の効果を, 提案する動的流入制御モデルを活用して分析・評価し, 各制御方式の特徴をまとめる.