土木計画学研究・論文集
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インドシナ諸国におけるアジアンハイウェイ整備に伴う影響分析 -地域内総生産および炭素排出による負の便益に着目して-
大島 英幹古谷 知之福井 弘道
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2010 年 27 巻 p. 131-136

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抄録

 本研究では,インドシナ諸国でのアジアンハイウェイの整備・利用促進施策の実施により,現在インドシナ諸国間で海路で輸送されている,商品単価の安い貨物の一定割合が,アジアンハイウェイを利用した陸路輸送に転換する場合の,GRDPと炭素排出による負の便益の増加を,空間計量経済モデルを用いて推計した.この結果,海路輸送から陸路輸送に転換することで,GRDPを最も大きく増加できる区間は,ベトナム~タイということ,どの区間も,沿道国以外の近隣地域でもGRDPが増加していることが明らかになった.また,炭素排出による負の便益の増加は,どの区間でも,GRDPの増加額と比べると微小な値となった.

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