日本世代間交流学会誌
Online ISSN : 2758-5905
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COVID-19流行下における団地高齢者と大学生のリモート型世代間交流の実践
原田 瞬永井 邦明川崎 一平吉田 健小川 敬之
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2021 年 11 巻 1 号 p. 41-47

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抄録

COVID-19 の影響により地域の活動や交流が制限される中、地域活性化に向けた取り組みとして、大学教室と団地集会所を Web会議サービス Zoom でつないでリモート型世代間交流を実践した。 交流に参加した地域の高齢者にとっては、自宅近くでの活動参加、交流の機会とな り、学生にとっても実習やボランティア活動が制限されている中で、 実践に基づく学びの機会となった。参加した地域の高齢者 61 名、 学生 41名にアンケートを実施した結果、リモート型交流の満足度は高く、 学生からは緊張せずコミュニケーションが取れる、 高齢者からは人との交流が少なくなっている中、自宅近くで参加できるといったメリットが聞かれた。一方で、音声の聞き取りにくさや、表情やリアクションがわかりにくいといった課題が明らかとなった。 リモート型の交流は、今後の通信技術の進歩により身近なものとなり、地域を越えた交流や、 遠隔地への一次予防といった実践に応用できる可能性が示唆された。

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