2014 年 4 巻 1 号 p. 03-16
本研究の目的は、ジェンダー意識が多文化家族の夫婦間の葛藤に与える影響を調査することである。本研究の対象は大邱市及び慶北地域に住む多文化家族の夫婦である。 データ収集のために計画された調査が行われた。 定量的方法を補うために質的方法が用いられた。徹底した面 談と観察によって本研究のデータは集められた。韓国に婚姻によって移住してきた女性の夫婦間の葛藤は出身国に端を発す。夫の夫婦間葛藤は結婚持続期間、権力構造意識、家庭役割意識の影響を受ける。結論として、異なった要因が多文化家族の夫婦間葛藤に影響しているのである。今後、祖父母世代との世代間交流が多文化家族における結婚移住女性とその夫(韓国人)に 具体的にどのような役割を果たすかを検討するとともに、 夫婦間葛藤を減らすために多文化な 空間や男女が平等な役割を持つ体制を作る個々にあわせた教育プログラムが求められている。