この論文では,エジプトTourah鉱山における発破振動予測について述べる。すなわち,振動計REF TEK-130 SMAを用いて適切な装薬量と最大粒子速度(PPV)の関係について発破孔からの距離が異なる79箇所の発破観測データをもとに種々の検討を行い,一般的に利用される振動予測式を用いて解析を行うとともに,6つの異なる予測式からPPVを算出し,前述の計測とは異なる15箇所のPPV結果と比較検討を行った。また,現場に適したPPV予測式を選定するために,同データを3層構造のニューラルネットワーク解析に適用した。その結果,本鉱山において,ニューラルネットワーク解析により得られた予測式は,一般的に利用されている振動予測式よりも高い精度でPPVを予測できることが分かった。