抄録
舗装の理論的設計法を遂行するためには, 舗装内部に発生する応力やひずみの状態を明らかにする必要がある. また, 走行・静止・衝撃といった性質の異なる荷重により異なった載荷応答を示す可能性もある. さらに, 供用に伴って舗装の挙動は刻々と変化していくことが容易に予想できる. そこで, 本研究では促進載荷試験装置が設置されたヤード内に試験舗装を行い, 土圧計, ひずみ計を埋設して走行試験ならびに上記3種類の荷重による載荷試験を実施した. その結果,(1) 舗装の深い位置ほど荷重分散が大きい (2) 走行荷重とFWD荷重は非常に近似した載荷応答を示すが, 静止荷重はこれらより大きな土圧, ひずみを与える (3) 繰返し走行により路床の疲労は認められるが, たわみ量D0にその傾向は表われない等々の知見を得た.