抄録
羽田空港D滑走路は埋立・桟橋組合せ工法で計画され, 桟橋部は大型のジャケット構造+床版上に滑走路が造成される構造である. 床版上の舗装は総厚20cm で滑走路として供する設計であり, 航空保安施設である灯器類を床版上舗装内に配置する必要がある. ここで灯器の管路は剛性の高い床版上に敷設され, 舗装体の比較的浅い部分に埋設されることから, 航空機の通過により管路上または周辺部に疲労クラックが発生することが懸念された. このため, 舗装設計において管路部をモデルとした実験, およびこのシミュレーション解析を実施し, 管路部の疲労に対する安全性について検討を実施した. 実験および解析の結果, 管路敷設部においても疲労破壊に対して所定の設計耐用年数を満足することを確認した.