本論文では,(1) 地震により生じたひび割れのひどさの評価,(2) ひび割れ部の維持補修方法の有効性の評価の2点について論じている. まず, 前者については, 舗装を3層弾性モデルとして理論解析した結果, ひび割れ部と非ひび割れ部で測定したFWDたわみ (D45とD250) に注目することにより実行可能であることがわかったので, 統計的手法を採用したうえで, D45とD250に基づく方法を提案している. この方法の有効性は現地から採取されたコアによっても確認された. 後者については, 数種類の維持補修工法の実施前後で測定されたFWDたわみを比較することにより, シーリング, パッチング, オーバーレイといった補修方法の有効性について明らかにしている.