2004 年 9 巻 p. 57-64
耐流動性が高いアスファルトコンクリート層を構築することを目的に, 粗骨材の骨格構造に着目した大粒径アスファルト混合物の配合設計法について検討した. 粗骨材を密に, かつ最大粒径の骨材をより多く混入し, それらが互いに接触して良好な骨格構造を形成するように, 各種骨材の体積割合と骨材充填率の関係を骨材のみでの締固め試験によって調査し, 粗骨材および細骨材の組合せとそれらの配合割合を決定した. 検討の結果, 4号砕石と7号砕石を用いた配合, および4号砕石と6号砕石を用いた配合の, いずれもギャップ粒度の配合が良好な骨格構造を形成することがわかった. そして, これらの混合物によるアスファルトコンクリートは, 既往の連続粒度の大粒径アスファルトコンクリートよりも耐流動性や耐磨耗性が高いことを確認した.