2018 年 21 巻 3 号 p. 126-131
臨床的に健康な犬6頭を用いて、食物アレルギー用の療法食を14日間給与して腸内フローラの変化を観察した後、アップルファイバーを14日間添加して、どのような効果があるか評価した。その結果、療法食の14日間給与により腸内フローラは、Streptococcus 属およびPrevotellaceae 科の割合が減少する傾向がみられ、一方、Bacteroidales 目の割合は、増加する傾向がみられた。アップルファイバーの添加でBacteroidales 目とClostridiales 目および/またはFusobacteriaceae 科の割合が、いずれも試験開始前に比較して有意に増加した。糞便の有機酸濃度は、療法食の給与によって乳酸および酪酸とプロピオン酸が減少傾向を示し、アップルファイバー添加による変化はなかった。糞便性状のスコアは、試験期間を通して有意差がみられなかった。糞便中の水分量は、療法食の給与で減少する傾向を示し、アップルファイバー添加後も変化はみられなかった。糞便のpHは、療法食の給与で有意に上昇し、アップルファイバーの添加でわずかに低下する傾向がみられた。以上のことから、食物アレルギー用の療法食給与は、腸内フローラに影響を与え、糞便性状を変化させる可能性が示唆され、アップルファイバーの添加は、明らかな改善効果を示さないことが明らかとなった。