ペット栄養学会誌
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世代の進展に伴う雄マウスの体重と諸臓器に及ぼす蒸煮処理微粉末バガスの影響
當眞 嗣平砂川 勝徳新城 明久
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2007 年 10 巻 2 号 p. 81-87

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抄録

バガスが繊維源として有用であるか否かを検討するため,蒸煮処理微粉末バガスを標準飼料に10%配合しマウスに給与した。マウスはCF系を用いた。3週齢で離乳し,バガス区と対照区に分けた。これを0世代とし5世代まで飼育して成長と消化器官に及ぼすバガス給与の影響を調査した。4週齢までの若齢マウスの体重は,3世代を除いて,バガス区が軽くなったが,6週齢以降はバガス区は対照区に追いついた。特に,3世代以降の体重はバガス区が重くなった。飼料摂取量は,すべての世代でバガス区が対照区に比較し多かった。諸臓器重量では,バガス区の大腸重が重くなった。小腸長と大腸長はバガス区が対照区よりも長くなった。諸臓器重量の比体重値は盲腸と大腸においてバガス区では,有意に高かった。さらにバガス区が回腸の絨毛,結腸と盲腸の粘膜細胞が発達していた。以上の結果から蒸煮処理バガスは,繊維源として有用であると考察した。

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