ペット栄養学会誌
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シュウ酸カルシウム結石を持つ犬の食餌管理中にストルバイト結晶が続発した一例
本山 春代山本 夏実片瀬 優香前田 真里堀切 敏土屋 照代井上 望土屋 久
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2005 年 8 巻 Supplement 号 p. 15-16

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抄録
シュウ酸カルシウム結石は,内科的に溶解させることが困難であることから,通常外科手術が選択される。今回我々は外科手術の同意が得られなかったシュウ酸カルシウム結石を伴う膀胱炎の犬に対し,長期にわたり食餌管理を指導した。食餌は当初u/d(Hill's)を処方したが,一時的にストルバイト結晶を伴う膀胱炎が再発したため,s/dの使用を選択した。また,膀胱炎治癒後は再びu/dを処方した。食餌管理については,処方食の嗜好性等の問題から,飼育者も指導された食餌管理を遵守することができなかった。これらの食餌管理にもかかわらず,結石は396病日では当初の1.75倍に成長し,シュウ酸カルシウム結石の食餌管理の難しさを痛感した。
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© 日本ペット栄養学会
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