Journal of Pesticide Science
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2種類の炭酸エステル基を有するフェニルヒドラゾン誘導体の合成及び抗菌活性
Jun-Jun WangWei-Jie SiMin ChenAi-Min LuWei-Hua Zhang Chun-Long Yang
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2017 年 42 巻 3 号 p. 84-92

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抄録

2位と6位に2つの炭酸エステル基を有するアセトフェノンと置換フェニルヒドラゾンの縮合により新規な置換フェニルヒドラゾン化合物48個を合成した.1Hおよび13C NMR, MS,元素分析とX線単結晶回折により,それらの構造を確認した.バイオアッセイの結果,Botrytis cinerea, Rhizoctonia solaniおよびColletotrichum capsiciに対して強い抗菌活性を示す化合物をいくつか見い出した(特にR. solaniに対して).最も有望な化合物5H1R. solaniに対してEC50値1.91 mg/Lを示し,これは対照殺菌剤であるドラゾキソロン(1.94 mg/L)に匹敵する活性であった.R. solaniに対する構造活性相関から,3つの法則が見いだされた:1)炭酸エステル基は小さな方が活性を高める,2)フェニルヒドラゾンのベンゼン環への電子吸引基の導入は置換されていない化合物よりも高活性である,3)フェニルヒドラゾンのパラ位のハロゲンはオルト位またはメタ位よりも有効である.

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© 2017 日本農薬学会
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