Journal of Pesticide Science
Online ISSN : 1349-0923
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プロパニルのヨーロッパウナギ血漿成分に対する生化学的影響
Encarna SanchoÓscar AndreauMaría J. VillarroelCristina Fernández-VegaFernando TeclesSilvia Martínez-SubielaJosé J. CerónMaría D. Ferrando
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論文ID: D16-062

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抄録
プロパニルのウナギに対する影響を調べた.ウナギは,72時間3.16 mg/Lのプロパニルに暴露し,96時間回復させた.血漿中のコルチゾール,乳酸脱水素酵素(LDH),アルカリホスファターゼ(AP),アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST),コレステロール,トリグリセリド,グルコース,アンモニア,乳酸,アルブミン,総タンパク質,ならびに電解質(塩化物,ナトリウム,カリウム,カルシウム,およびリン)を測定した.その結果,コルチゾール,AP, ASTおよびLDHが増加した.また,血糖,乳酸,コレステロールおよび中性脂肪は上昇し,アルブミンおよびタンパク質量は低下した.さらに,ナトリウム,塩素,カルシウム,リンおよびカリウムは低下し,それに付随してアンモニア濃度が上昇した.回復期間中に,塩化物,ナトリウム,カリウム,アンモニア,アルブミンおよびLDHは正常値に戻った.実験終了時に,ウナギの血中中性脂肪,乳酸およびカルシウムは高い状態であった.コレステロール,中性脂肪,APおよびASTの値はいずれも回復しなかった.これらの知見は,魚類が生育している場所の近く(水田など)での集中的な除草剤の使用の潜在的なリスク評価に重要である.
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© 2017 Pesticide Science Society of Japan
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