Journal of Pesticide Science
Online ISSN : 1349-0923
Print ISSN : 1348-589X
ISSN-L : 0385-1559

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マリンブロス培養によるStreptomyces ficellusのノジリマイシン生産性の向上とその培養物の根寄生雑草発芽に対する阻害活性
原田 和生黒野 友理香長澤 沙弥小田 知佳那須 雄大若林 孝俊杉本 幸裕松浦 秀幸村中 聡平田 收正岡澤 敦司
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論文ID: D17-036

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抄録
根寄生植物は重要農作物に寄生し収量を低下させるため,世界の食糧生産に深刻な被害を及ぼしている.近年,我々は放線菌Streptomyces ficellusの生産するノジリマイシン(NJ)が根寄生植物種子の発芽を阻害することを見出した.本研究ではS. ficellusのNJ生産性向上を目指した培地改良,および未精製培養物の根寄生植物防除剤としての適用可能性について検討した.従来のNJ生産培地に使用されていたPharmamedia™を他の汎用的な培地成分に置換したところ,マリンブロスによりNJ生産量が向上した.4日間培養を行ったところ,培地中のNJ含量は710 mg/Lに達し,従来の17倍まで向上した.得られた培養液を各寄生植物種子に処理したところ,NJ 標準溶液と同等の発芽阻害活性を示した.本研究で示した当該培養法は根寄生植物防除剤生産開発につながると期待される.
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© 2017 Pesticide Science Society of Japan
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