Journal of Pesticide Science
Online ISSN : 1349-0923
Print ISSN : 1348-589X
ISSN-L : 0385-1559

この記事には本公開記事があります。本公開記事を参照してください。
引用する場合も本公開記事を引用してください。

植物による5-デオキシストリゴールの立体選択的な水酸化
上野 琴巳中嶌 瞳水谷 正治滝川 浩郷杉本 幸裕
著者情報
ジャーナル フリー 早期公開
電子付録

論文ID: D18-021

この記事には本公開記事があります。
詳細
抄録

ストリゴラクトン(SL)の構造多様性を生み出す要因である,最も単純な三環ラクトンを有する5-デオキシストリゴール(5DS)とその立体異性体である4-デオキシオロバンコール(4DO)からストリゴールやソルゴモール,オロバンコールのような水酸化体への変換を検証するため,安定同位体でラベルした基質を水耕液から植物に投与し,培養液に含まれる代謝物をLC-MS/MSで分析した.ワタとレンゲは,4種の立体異性体のうち5DSのみを立体選択的にそれぞれストリゴールとソルゴモールに変換した.イネは4DOをオロバンコールに変換した.しかしオロバンコール生産植物であるカラーピーマンやアカクローバー,エンドウは4DOをオロバンコールに変換しなかった.代わりにカラーピーマンはent-4DOをソルゴモールの異性体に変換した.これらの結果より,複数の植物で4DOを介さずオロバンコールを生産することが示された.

著者関連情報
© 2018 Pesticide Science Society of Japan
feedback
Top