Journal of Pesticide Science
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殺菌活性を有するN-(3,4-diethoxyphenyl)-carbamate 類の定量的構造活性相関
N-Phenylcarbamates の殺菌活性 (第6報)
高橋 淳也桐野 修高山 千代蔵中村 成子野口 裕志加藤 寿郎鴨下 克三
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1988 年 13 巻 4 号 p. 587-593

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抄録

アルコール部位に種々の置換基を有する30個のN-(3,4-diethoxyphenyl)carbamatei 類の, benzimidazole 系殺菌剤耐性の Botrytis cinerea に対する殺菌活性を, 寒天培地希釈法で測定した. 構造と活性との関係を重回帰分析により, 定量的に解析した. その結果, 殺菌活性は, 置換基の疎水性が増大するほど大きくなることが判明した. また活性は置換基の最大幅に対して放物線的な関係にあり, 置換基のβ-位の枝分れは活性を低下させることが明らかとなった. さらに, 茎葉処理ポット試験で測定した殺菌剤耐性の B. cinerea によるキュウリ灰色かび病に対する防除効果は, 適応最小二乗法により, 殺菌活性とα-位の枝分れとに関係することが判明した.

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