Journal of Pesticide Science
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シビレエイ電気器官のニコチン性アセチルコリン受容体/イオンチャンネル複合体に対するイミダクロプリドおよびその関連化合物の薬理的作用
冨澤 元博大塚 博子宮本 徹山本 出
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1995 年 20 巻 1 号 p. 49-56

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抄録

シビレエイ電気器官のニコチン性アセチルコリンレセプターイオンチャンネル複合体へのイミダクロプリド関連化合物を含む各種リガンドの効果について, アセチルコリン (ACh) 認識部位のプローブである [3H]α-ブンガロトキシンおよびイオンチャンネル内のアロステリック部位のプローブである[3H]フェンサイクリジンを用いたラジオレセプターアッセイにより検討した. ニコチン, アナバシン, カルバコールおよびシチシンはアゴニストであり, DMPP, コニイン, ネライストキシン, d-ツボクラリンはACh認識部位とアロステリック部位の双方に作用し, フェンサイクリジン, TCP, クロルプロマジン, メカミラミン, ロベリンおよびトリメタファンはアロステリック部位に作用する非拮抗的遮断薬であることを認めた. イミダクロプリド, 6-クロル-PMNIおよびアセトアミプリドは弱いアゴニスト作用を示したが, NMTHT, ニテンピラムなどには弱いアゴニスト作用とともにイオンチャンネル内に存在するアロステリック部位への弱い作用が認められた.

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