Journal of Pesticide Science
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イマザピルの毒性試験の概要
日本サイアナミッド株式会社技術開発部
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1997 年 22 巻 4 号 p. 360-364

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抄録

イマザピルはアメリンカン・サイアナミッド社が開発した多年生及び一年生雑草を対象とする非農耕地用の非選択性除草剤である. またそのユニークな作用特性により1%液剤は多年生雑草を対象とした抑草剤として開発に成功した. イマザピルは各種毒性試験の結果, きわめて安全性の高い薬剤であることが示された. 急性毒性は非常に弱く普通物に相当した. 変異原性, 催奇形性は認められず, 顕著な薬理作用も認められなかった. 眼に対する刺激性, 皮膚に対する弱い刺激性はみられたが, 皮膚感作性は陰性であった. ラットを用いた亜急性毒性試験では, 高用量群 (10,000ppm) の雄ラットで一時的に体重増加抑制, 食餌効率の低下がみられたのみで非常に毒性が低かった. 以上より, イマザピルは, その使用方法, 使用上の注意事項を厳守すればきわめて安全性の高い薬剤であると考えられる.

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