Journal of Pesticide Science
Online ISSN : 1349-0923
Print ISSN : 1348-589X
ISSN-L : 0385-1559
インダノファンの絶対構造の除草活性に及ぼす効果
新規オキシラン系化合物の合成および除草活性 (第5報)
細川 明美池田 修佐々木 千津子小佐野 康子直原 哲夫
著者情報
ジャーナル フリー

2001 年 26 巻 4 号 p. 383-384

詳細
抄録

初中期水田用除草剤インダノファン2-[2-(3-chlorophenyl)-oxiran-2-ylmethyl]-2-ethylindan-1,3-dione は, オキシラン環の2位に不斉炭素を有するラセミ化合物である. キラルHPLCを用いた分取により, インダノファンの光学活性体を得て, その除草活性を調べたところ, (-)-体はラセミ体の約2倍の除草活性を有するが, (+)-体は除草活性を有さないことが分かった. さらに, (-)-体を結晶性の良い環状ジチオカーボネート化合物に誘導し, X線結晶解析を行なった. その結果, 除草活性を有する (-)-体の絶対配置はS体と決定された. オキシラン部分の絶対配置が活性を左右することから, オキシラン部分は活性発現に重要な役割を果たすことが推測された.

著者関連情報
© 日本農薬学会
前の記事 次の記事
feedback
Top