2023 年 27 巻 2 号 p. 43-50
組立作業の現場では、作業時間のバラツキの原因を特定するために作業分析を実施することがある。しかし、ワイヤーハーネス作業など価値を生む動作が不明確な作業においては、これらの分析手法の適用が難しい場合がある。本論文では、従来のIE(Industrial Engineering)における作業分析方法を整理した上で、ものの基本変化に着目した作業分析方法を考察した。具体的には、作業例としてワイヤーハーネス作業を取り上げ、ものこと分析の視点を取り入れて動作に価値づけをした上で、動作分析、微動作分析(サーブリグ分析)を拡張して適用するという方法を検討した。最後に、実作業例への適用を通してその有効性を考察した。