ヒューマンファクターズ
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最新号
ヒューマンファクターズ
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目次
巻頭言
解説
研究論文
  • 重森 雅嘉
    原稿種別: 研究論文
    2025 年30 巻1 号 p. 6-14
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/03
    ジャーナル オープンアクセス
    セーフティⅠは,発生した労働災害から「うまく行かなくなる可能性」を排除することにより安全を目指すものである。しかし,セーフティⅠを目指しても安全を作り出すことはできない。なぜならば,セーフティⅠには2つの致命的な欠陥があるからである。第一に,私たちは「うまく行かなくなる可能性」をすべて想定することはできず,そのため職場からリスクを完全に排除することはできない(完璧性の問題)。第二に,仮にすべてを想定できたとしても有限の時間の中ですべての可能性を考慮した手続きに従って仕事をすることは不可能である(効率性の問題)。本研究は,実際の労働災害防止対策の中にこのようなセーフティⅠの問題が含まれているかどうかを明らかにすることを目的として行なった。このため,5つの化学工場のそれぞれで起こった10件の労働災害に対する対策を,管理者と安全担当者が完璧性と効率性の観点から評価した。その結果,ほとんどの対策に問題があることがわかった。これらの結果を踏まえ,将来の産業安全のあり方について検討した。
  • ―走行中の電車内に不審者が出現した事例を対象として―
    藤道 宗人, 村越 暁子, 菊地 史倫, 増田 貴之, 佐藤 文紀
    原稿種別: 研究論文
    2025 年30 巻1 号 p. 15-31
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/03
    ジャーナル オープンアクセス
    車内に不審者が出現し、一時的に他の車両への避難が求められる状況において、車内放送によって不審者から遠方の車両にいる乗客が迅速に避難を開始できれば、不審者の近くにいる乗客の避難経路を確保することができる。本研究では、「避難理由(発生内容)」と「避難場所・方向」の詳細度を操作した車内放送の内容を作成し、放送に対する乗客の行動を検討するWeb調査を実施した。調査の結果、「避難理由(発生内容)」が詳細なほど乗客は状況を理解するが、「避難理由(発生内容)」が詳細でなくても、「避難場所・方向」を電車の進行方向によって詳細に指示することにより、乗客は正しい方向に迅速に避難を開始できる可能性が示された。
  • :運転情報記録を用いた前向き研究
    鈴木 大輔, 鈴木 綾子
    原稿種別: 研究論文
    2025 年30 巻1 号 p. 32-42
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/03
    ジャーナル オープンアクセス
    駅での停車に関わるエラーのうち,ブレーキ時機を逸したエラー(ブレーキ時機エラー)に着目し,停車駅における「ブレーキ時機エラー」の発生要因を明らかにすることを目的とした.鉄道の駅,81駅を対象に,1ヶ月分の駅毎の運転操縦データ(走行速度やブレーキ操作など)と駅諸元(勾配など)を集計した.その直後から2年間,「ブレーキ時機エラー」の発生の有無を集計した.その結果,エラーが発生した駅(エラー駅)は14駅,エラーが発生しなかった駅(非エラー駅)は67駅であった.t検定の結果,エラー駅では非エラー駅より200m手前地点での走行速度の平均値が有意に高く,信号現示等による駅停車のための速度パターンの数が有意に多いことがわかった.また,「ブレーキ時機エラー」の発生の有無を目的変数とし,駅毎の運転操縦データと駅諸元を説明変数とするロジスティック回帰分析の結果においても,200m手前地点での走行速度の平均値と速度パターンの数が,エラーの発生要因として抽出された.
  • 田邊 雅幸, 濵口 孝司, 橋本 芳宏, 三宅 淳巳
    原稿種別: 研究論文
    2025 年30 巻1 号 p. 43-59
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/03
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は,プロセス災害の発生を意図したサイバー攻撃という新たな複合型リスクに対し,プロセス安全(PS)とサイバーセキュリティ(CS)を統合的に扱うマネジメントシステムの必要性を提起する.ストラトジックPSM(SPSM)研究会が策定したガイドラインを基盤とし,CS-HAZOPやCS-LOPA,ボウタイ図を用いてCSリスクとPSリスクを一体で評価する手法を構築し,防護層ごとの技術・運用要件を明確化するプロセスを提示した.また,部門間のサイロ構造,リスク認知の齟齬,意思決定の非一貫性といったHOF(Human and Organizational Factors)に関する課題に着目し,統合マネジメントによりこれらの課題を是正可能であることを,設計から運用,情報管理までの一貫した意思決定構造の提示によって示した.本稿では,こうした実践的手法とそのHOF的意義について考察する.
その他
編集後記
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