Journal of the Japan Petroleum Institute
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総合論文
液体環境における熱硬化性プラスチックの劣化とその機構
津田 健
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2007 年 50 巻 5 号 p. 240-248

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抄録

FRPのマトリックスとして使われている熱硬化性樹脂およびFRPの液体環境における劣化挙動,機構について著者らの実験結果に基づき概説した。化学的劣化すなわち腐食について詳細な検討を行った結果,腐食形態は「表面反応型」,「腐食層形成型」および「全面浸入型」の三つに分類でき,各形態の腐食機構は樹脂の化学構造,樹脂と液の反応性,樹脂中への液の拡散浸入速度に依存することを示した。
「表面反応型」および「腐食層形成型」に対して,腐食深さの経時変化を腐食速度と定義することにより,腐食後の非腐食部厚さの経時変化を数式化できた。これに基づき,曲げ強度保持率に対するマスターカーブを用いる寿命予測法を提案した。
また,全面侵入型については,強度低下の開始を予測する因子として重量変化が重要であることを示した。

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© 2007 公益社団法人石油学会
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