2017 年 60 巻 1 号 p. 34-40
タンパク質ガス化挙動の研究は,バイオマスエネルギー生産のため,とりわけ食品廃棄物や動物排せつ物の問題のために重要である。アミノ酪酸およびセリンのガス化特性を,連続式反応器を用いて超臨界条件下で測定した。これら二つのアミノ酸の濃度は1.0 重量%,反応温度は400〜650 ℃,滞留時間は86〜222 s,反応圧力は25 MPa であった。生成物を同定し,ガスクロマトグラフィーにより定量,さらに水相中の全有機炭素も決定した。炭素ガス化率は反応温度とともに増加傾向を示した。ガス化反応速度は一次反応速度で表され,その温度依存はアレニウスの式によって説明される。アミノ酪酸のガス化率は,セリンより遅く,グリシンおよびアラニンと同等であった。セリンのヒドロキシル基中の酸素は極めて電気的に陰性であり,このためにグリシンおよびアラニンよりもセリンは反応性に富んでいると考えられる。