Journal of the Japan Petroleum Institute
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一般論文
高濃度の銅含有培養液で調製したメタン資化細菌Methylosinus trichosporium OB3bによるメタンからのメタノール合成
宮地 輝光
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2021 年 64 巻 1 号 p. 29-35

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抄録

メタン資化細菌Methylosinus trichosporium OB3bによる常温常圧でのメタン転化反応におけるメタノール生産性を高めるため,50 μmol L–1の銅を含む培地で調製した細菌細胞を生体触媒として用いた。回分反応器におけるメタン転化反応のメタノール生産性は9.56 mmol g-dry cell–1 h–1であり,従来法で用いられた1.25 μmol L–1銅を含む培地で調製した生体触媒と比べて約3倍に向上した。この生産性向上は,銅により細菌細胞内の銅含有メタンモノオキシゲナーゼ発現量と酵素活性の増大に起因する。ただし,生体触媒の生成物阻害により反応開始後60時間で反応はほぼ停止した。そこで,24 時間の反応後に生体触媒を回収し,次の反応に再利用することで,メタノール合成反応を4回繰り返し行った。その結果,得られたメタノール量は約856 mmol g-dry cell–1に達し,96時間の回分反応と比べて約3.7倍に増大した。

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