Journal of the Japan Petroleum Institute
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一般論文
スケールアップした炭化炉を用いた油性廃棄物の処理
小島 啓輔 岡村 和夫田崎 雅晴Mark N. SUEYOSHIRashid S. AL-MAAMARI
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2021 年 64 巻 3 号 p. 137-146

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抄録

本報では,炭化炉の処理規模をこれまでの約100倍にスケールアップし,油性廃棄物の炭化処理を実施した。油性廃棄物中の油分濃度は,57,700~881,000 mg/kg-dryと高濃度を示すものもあったが,600 ℃での過熱水蒸気を用いた炭化処理によって99.97 %以上の油分除去率を示した。また,油性廃棄物の減量率は8.9~95.0 %の範囲であり,油性廃棄物の水分および有機物の割合が大きいほど高い減量率を示した。油性廃棄物による油負荷量が増加するにつれて油回収率は増加し,単位油負荷量あたりの処理時間と消費燃料が低下する傾向を示した。一方,油負荷量が過剰になると油回収率は低下し,オフガスの発生量が増加することでオフガス燃焼の制御が困難になることが示された。以上より,スケールアップ後の炭化炉において,スケールアップ前と同等以上の油分除去処理が可能であることを示した。油性廃棄物による油負荷量が重要なパラメーターであり,油回収量の増加を目的とした場合や処理効率(処理時間や燃費)を目的とした場合など,目的に合った油負荷量を見つける必要がある。

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