石油学会誌
Print ISSN : 0582-4664
全圧データに基づくグループ Wilson パラメータを用いた気液平衡および固液平衡の推算
星野 大輔長浜 邦雄平田 光穂
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1978 年 21 巻 2 号 p. 128-134

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抄録
グループ Wilson パラメータを用いる解析的グループ溶液モデル (ASOG モデル) は, 液相活量係数を推算する有用な方法の一つである10)。すでに, ASOG モデルによる相平衡の推算として, 気液平衡については, Ronc および Ratcliff35), 栃木および小島39), 筆者ら17)の研究が, 固液平衡については筆者ら17)の研究が, さらに液液平衡については栃木および小島40)の研究がある。
グループ溶液モデルにおける混合物中の成分iの活量係数γiは, Eqs. (1)~(6) で表わされる。Eq. (5) 中のal/k, al/kがグループ Wilson パラメータである。
本研究では, CH2とOHから成る系の検討を目的とし, (8)式で示した目的関数Fが最小となるような, グループ Wilson パラメータを修正 Newton 法17),35)によって求めた。Table 1に, パラメータ決定に用いた50°Cから90°CのCH2とOHから成るアルコール-水, アルコールーパラフィン系の定温気液平衡データ (P-T-x-y) を示した。また, Table 1に示した定温気液平衡データ (P-T-x-y) のyを除いた (P-T-x) を全圧データとして用いた。
パラメータの決定に次の四つの方法を用いた。
(I) 定温気液平衡データを用いる方法
(I-a) Eq. (1) 中のγiをEq. (10)で求めて, グループ Wilson パラメータを求める方法
(I-b) Eq. (1)中のγiをEq. (11)で求めて, グループ Wilson パラメータを求める方法
(III) 全圧データを用いる方法
(II-a) Eq. (16)を用いて全圧を計算し, その時計算されるγiをEq. (1)に用いて, グループ Wilson パラメータを求める方法
(II-b) Eq. (17)を用いて全圧を計算し, その時計算されるγiをEq. (1)に用いて, グループ Wilson パラメータを求める方法
以上の四つの方法によって決定した, グループ Wilson パラメータをTable 2に示した。また, それらのパラメータを, Eqs. (21)~(28) で相関した。決定したグループ Wilson パラメータ〔Eqs. (21)~(28)〕を用いて, 温度58~214°C, 圧力1~20 atmまでの定圧気液平衡の推算を行い, 実測値と比較しその結果をTable 3Figs. 1, 2に示したところ, 推算値は実測値と良好な一致を示した。同様にして, 80~-81°Cの温度範囲の固液平衡の推算を行い, 実測値と比較しその結果をTable 4Figs. 3, 4に示したところ, 推算値は実測値と良好な一致を示した。
本研究では, CH3グループはCH2グループとして扱い, ベンゼンおよびナフタレンはそれぞれCH2 6グループおよびCH2 10グループより成るものとした23)。また, i-プロパノールおよびi-ブタノールのCH2グループ数は, それぞれ2.8および3.8とした17),39)。さらに, 水はOH 1.6グループより成るものとして扱った17),36),39)
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