石油学会誌
Print ISSN : 0582-4664
ESRおよび固体NMRによるペンタシル型鉄シリケートのキャラクタリゼーション
大野 陽一, 三橋 要蔵, 水谷 喜弘, 福井 行正
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1991 年 34 巻 4 号 p. 366-370

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抄録
鉄シリケートの構造および物性に及ぼす鉄含有量の影響をESRおよび固体NMRにより検討した。測定に用いたペンタシル型鉄シリケートは迅速結晶化法で合成した。アンモニア脱離量から求めたH-鉄シリケートの酸量は鉄含有量とともに増加するが, その増加率は次第に低下した。ESRスペクトル中のg=4のピークから, 一部のFeがSiO4と結合して4配位四面体構造をとっていることを確認した。このようなFeは鉄含有量とともに増加した。これらのことから, 鉄シリケート中の一部のFeはSiと置換してゼオライト格子を形成し, このようなFeは鉄含有量とともに増加するが, その置換率は低下することが分かった。Na-鉄シリケートの29Si-NMRスペクトルには-112および-103ppmにピークが現れ, H-鉄シリケートでは-103ppmのピークは現れないか強度が減少する。このことから, -112および-103ppmのピークは, それぞれSi(0Fe)および-SiO-M+ (M+=TPA+ or Na+) に帰属された。29Siスピン-格子緩和時間 (T1) は鉄含有量の増加にともない700から30msecに減少した。鉄シリケートのT1はZSM-5に比べ極端に短く, 含有するFeがT1の減少に大きく寄与することが分かった。
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