石油学会誌
Print ISSN : 0582-4664
交差圧力領域における超臨界CO2-ナフタレン-フェナントレン系の溶解度測定
佐古 猛山根 すみ代根岸 章佐藤 眞士
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1994 年 37 巻 3 号 p. 321-327

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抄録

逆行析出分離法による多環芳香族化合物の精製に必要な基礎データを得るために, 308~338Kにおいて超臨界CO2中の純ナフタレン, 純フェナントレン, ナフタレン/フェナントレン混合物の溶解度を測定した。その結果, (1) 超臨界CO2-ナフタレン-フェナントレン系の交差圧力領域は十分広いので, 逆行析出分離法によりナフタレン/フェナントレン混合物中の特定成分を単離できる, (2) Peng-Robinson およびSoave-Redlich-Kwong 状態方程式は超臨界CO2中の純固体の溶解度を良好に表すことができる, (3) 一方, これらの状態方程式は, 固体混合物中の溶解度が大きな成分の溶解度を良好に推算できるが, 溶解度の小さな成分の推算結果は実測データと差異が大きい, ことが明らかになった

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