抄録
ペロブスカイト型のチタン酸ストロンチウム (SrTiO3) その他のアルカリ土類のチタン酸塩を触媒とするメタンの酸化カップリング反応を検討した。いずれの酸化物も800°Cにおいて酸素の非存在下でメタンと反応してカップリング生成物あるいは炭素酸化物 (CO, CO2) を与えた。SrTiO3のAサイト (Sr2+) の一部をCa2+で置換した酸化物はカップリング性能が低下し, COxの生成が増した。一方, Aサイトの一部をMg2+で置換した酸化物 (Sr1-xMgxTiO3) はメタンとの反応において, 純SrTiO3より多量のC2炭化水素を選択的に与えた。置換度の異なるSr1-xMgxTiO3の構造と触媒活性の関連について検討し, 置換度が0.04~0.1程度の酸化物は純SrTiO3に比べて塩基性などの化学的特性は変化しなかったが, C2炭化水素生成活性および選択性が大幅に向上した。Mg2+の導入によりペロブスカイト結晶は小さくなり, また比表面積が増大した。置換度4%において, 最も結晶子の小さいペロブスカイト酸化物が生成し, 触媒活性も最高となった。Mg2+の導入による触媒性能の向上はペロブスカイト酸化物の比表面積の増大による活性点の増加によるためと考えられた。