石油学会誌
Print ISSN : 0582-4664
Raney Fe-Ru/C混合触媒存在下, アルカリ炭酸塩および炭酸ガスの水によるメタン化反応
工藤 清小松 紘一
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1999 年 42 巻 3 号 p. 157-164

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抄録

Raney Fe-Ru/C混合触媒の存在下, アルカリ金属炭酸塩およびCO2の水によるメタン化反応を検討した。Raney Fe単独系ではメタン化反応は起こらないが, CO2との反応ではギ酸塩が生成した。しかしながら, 触媒量のRu/Cを加えた Raney Fe-Ru/C混合触媒系では, 低温 (<250°C) ではギ酸塩が主生成物であるが, 反応温度の上昇とともにメタンの選択率および収率が増加し, 380°C付近でいずれの反応においても高選択的にメタン化反応が進行した。また, いずれの反応においても反応初期にギ酸塩の生成が見られ, このメタン化反応はギ酸塩を経由していることが示唆された。なお, Raney Fe-Ru/C混合触媒系での炭酸ナトリウムおよびCO2のメタン化反応に対する見かけの活性化エネルギーは, それぞれ14kcal/molおよび17kcal/molの値が得られた。

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