日本泌尿器科学会雑誌
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症例報告
腹腔鏡下腎部分切除術を施行した傍糸球体細胞腫(レニノーマ)の1例
伊藤 克弘上戸 賢砂田 拓郎加藤 敬司植月 祐次川西 博晃奥村 和弘
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2014 年 105 巻 4 号 p. 202-206

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抄録

傍糸球体細胞腫により二次性高血圧を来し,腹腔鏡下腎部分切除術により治癒した症例を経験したので報告する.症例は22歳,男性.学校検診で高血圧を指摘され近医受診,精査にてレニン高値,左腎腫瘍を認め当科紹介受診した.CTにて左腎上極に17 mmの腫瘤を認め,カプトプリル負荷試験でレニンの自律性分泌を認めたため,レニン産生腫瘍と診断した.腹腔鏡下左腎部分切除術を施行し,病理組織では電子顕微鏡検査にて菱形のプロレニン顆粒を認め,傍糸球体細胞腫と診断した.術翌日より血圧,レニン活性ともに正常化し,術後半年の現在まで腫瘍,高血圧ともに再発を認めていない.傍糸球体細胞腫は稀ではあるが,手術により治癒が可能であり,若年性高血圧の鑑別診断として重要であると考えられた.

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© 2014 一般社団法人 日本泌尿器科学会
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