症例1は71歳,女性.動悸と高血圧を主訴に紹介元を受診し,内分泌学的検査で尿中メタネフリン0.20mg/日,尿中ノルメタネフリン0.45mg/日,尿中ノルアドレナリン234.9μg/日と高値を認め,MIBGシンチグラフィを撮像したところ右副腎に集積を認めたため右副腎褐色細胞腫の疑いで当科紹介.腹腔鏡下右副腎摘除術を施行した.病理組織結果は副腎皮質腺腫であった.症例2は70歳,女性.高血圧を主訴に他院から当院内分泌内科に紹介.内分泌学的検査で血漿ノルアドレナリン値が0.70ng/mlと軽度高値を示し,MIBGシンチグラフィで左副腎の集積を認めたため左副腎褐色細胞腫の疑いで当科紹介.腹腔鏡下左副腎摘除術を施行した.病理組織結果は明らかな腫瘍性病変は認めなかった.