日本泌尿器科学会雑誌
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自家精巣移植を行った腹腔内停留精巣の1例
中川 泰始今井 敏夫奥田 喜啓篠崎 雅史岡 伸俊佐古 政典荒川 創一松本 修守殿 貞夫田原 真也
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1992 年 83 巻 11 号 p. 1898-1901

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抄録
症例は32歳男性で, 挙児希望を主訴として当科受診した. 精液検査では無精子症. 両側陰嚢内に精巣を触知し得なかった. なお性欲, 勃起および射精について異常を認めず内分泌学的検査成績もほぼ正常であった. 腹部CTおよび腹腔鏡検査にて両側腹腔内停留精巣と診断, 全身麻酔下に左精巣摘除術および下腹壁動静脈吻合による右精巣自家移植術を施行した. 術後経過は良好で約2年を経過して萎縮傾向を認めず, 血中ホルモン値も術前と変化なく, HCG負荷試験による反応も正常である.
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