Peripheral Nerve 末梢神経
Online ISSN : 2760-1633
Print ISSN : 0917-6772
原著
重症手根管症候群における術後短母指外転筋の複合筋活動電位振幅は筋力回復の指標となりうるか
吉田 綾, 奥津 一郎, 浜中 一輝
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2026 年 37 巻 1 号 p. 79-82

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抄録

 術前短母指外転筋徒手筋力テスト (manual muscle testing : MMT) 0かつ複合筋活動電位 (compound muscle action potential : CMAP) 導出不能の特発性手根管症候群手術例99症例119手の術後筋力と電気生理学的回復を調査し,それらが術後筋力回復の予測の指標となるか否かを後ろ向きに調査した。術後MMT 4以上への回復有無により2群に分け,術後最初にCMAPが導出可能となった月数では,中央値 : 回復群6.2ヵ月,非回復群8.7ヵ月で有意差を認めた。Receiver operating characteristic (ROC) 曲線ではCMAP振幅でarea under the curve (AUC) 0.86 (95%CI 0.78-0.93) ,カットオフ値0.63 (感度0.80,特異度0.73) だった。電気生理学的測定値と臨床症状回復の関連はないとされるが,術後7ヵ月程度でCMAP振幅が0.63mV以上導出可能となった場合,筋力回復が良好となる可能性が示唆された。

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