2008 年 12 巻 2 号 p. 54-58
日本では超低出生体重児のスキントラブルの実態やスキンケア方法に関する調査は行われておらず、標準的スキンケア方法は確立されていない。日本小児ストーマ排泄管理研究会ではケア指針作成の糸口を見い出すことを目指し、超低出生体重児に発生するスキントラブルの部位・頻度・対処方法について実態調査を実施した。
その結果、多くの施設でスキントラブル予防のための工夫はしているが、超低出生体重児のスキントラブル発生率は30.3%にのぼり、全身状態悪化の原因となるという回答が34%の施設からあげられた。また、スキントラブル発生は成人の褥瘡好発部位である骨突出部には少なく、皮膚密着部位・粘着材貼付部位での発生が多いという結果であった。