抄録
目的:セクシュアリティの治療的コミュニケーション技術を抽出し、実践している状況を明らかにすることである。
方法:9 名の皮膚・排泄ケア認定看護師がケアを実施している場面の会話を会話分析の手法を用いて質的記述的に分析した。
結果:治療的コミュニケーション技術は、4つの局面と9つの特徴があった。【日常のケアを通じた信頼関係の構築】の局面には≪身体に触れるケアを通じた安心感の提供≫≪ありのままを表出できる存在としての地固め≫の特徴があった。【話題にしにくいセクシュアリティの話題の導入】には≪セクシュアリティの話題の提案≫≪セクシュアリティの言語化の抑圧の解放≫≪性的対象者との日常の関係の意識化≫、【セクシュアリティの話題の深化】には≪セクシュアリティを話題にする重要性の分かち合い≫≪セクシュアリティに関する秘めた思いの吐露の促進≫、【肯定的な性的特性と性的対象者との関係の成熟】には≪性的対象者から愛される存在であるという認識の促進≫≪性的対象者との関係の満足度の向上≫があった。
結論:皮膚・排泄ケア認定看護師は知識を基盤に経験と直観でセクシュアリティを支援していた。セクシュアルウェルビーイングを目標に、患者の語りを促進する支援であった。基盤となる知識は、セクシュアリティの定義と主観的セクシュアルウェルビーイング、セクシュアリティ満足度指標であった。