日本物理学会講演概要集
Online ISSN : 2189-0803
ISSN-L : 2189-0803
セッションID: 13pJC-3
会議情報

複合元素置換によるBiNiO3の負熱膨張特性の制御
服部 雄一郎東 正樹酒井 雄樹溝川 貴司水牧 仁一朗上田 茂典
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

ペロブスカイトBiNiO_3_は常温常圧でBi^3+^_0.5_Bi^5+^_0.5_Ni^2+^O_3_という特異な価数状態をとる。Biの一部を3価しかとれないLaで置換すると、昇温によってBiとNiの間で電荷移動が起こる。その際に格子体積収縮が起こり、巨大な負の熱膨張として観測される。この際の線熱膨張係数は-82ppm/K という従来材料の3倍にのぼる巨大な値を示した。本研究ではBi,Niの両方を置換することにより様々な組成での負の熱膨張挙動を調べ、転移温度や熱膨張係数の制御方法を探った。

著者関連情報
© 2016 日本物理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top