主催: 一般社団法人日本物理学会
会議名: 2016年度日本物理学会秋季大会
開催日: 2016/09/13 - 2016/09/24
回転分子モーターF_1-ATPaseは、回転角度の他に化学状態の自由度を持つが、通常の一分子実験では回転角度のみの観察しか行えない隠れた変数を持つ系であり、そのために熱ゆらぎの顕著な系におけるエネルギー収支を評価する枠組みであるゆらぎのエネルギー論は素朴には適用することができない。本講演では、F_1-ATPaseの回転の駆動力であるヌクレオチドの化学ポテンシャル差を回転角度の時系列のみから求める方法について議論する。