日本物理学会講演概要集
Online ISSN : 2189-0803
ISSN-L : 2189-0803
セッションID: 17aK-PS-34
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スピネル型遷移金属酸化物Mn3O4ナノ粒子における磁気サイズ効果
堺 幸司田尻 恭之重松 裕一出口 博之美藤 正樹香野 淳
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抄録

Mn_3_O_4_はスピネル型遷移金属酸化物の一種であり,AサイトのMn^2+^とBサイトのMn^3+^と間に働く反強磁性的な超交換相互作用により幾何学的なフラストレーションが生じ,低温で3段階の逐次磁気転移が見られる.ナノスケールサイズ効果により,複雑な磁気構造を有する逐次磁気秩序相がどのような変化を示すかに興味を持ち,7nm~30nm径のMn_3_O_4_ナノ粒子を合成し,その結晶構造および磁気特性を調べた.ゼロ磁場冷却磁化の温度微分の極大より評価した3つの磁気相転移温度は,10nm以下で降下し,格子定数のサイズ依存との相関がみられた.その他の磁気特性についてもサイズ依存を報告する.

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© 2017 日本物理学会
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