単原子層物質の高次高調波発生 II

抄録

固体中の高次高調波発生は結晶の対称性やバンド構造に大きく依存することが期待される。本研究では、中赤外光(~5μm)を励起光として、単原子層物質のグラフェンおよび単層MoS2からの高次高調波を測定した。励起光強度や楕円率依存性などの実験結果を踏まえて、ゼロギャップの半金属であるグラフェンと可視光領域にバンドギャップを持つ単層MoS2を比較し、固体中の高次高調波発生のメカニズムについて議論する。