日本薬理学会年会要旨集
Online ISSN : 2435-4953
第94回日本薬理学会年会
セッションID: 94_2-SL6
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特別講演
腸内細菌を活用した疾患治療
*本田 賢也
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キーワード: immune system, bile acid
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抄録

ほ乳類の腸管には数百の腸内細菌(マイクロバイオータ)が存在し、宿主の生理機能に深く影響を及ぼしている。従ってマイクロバイオータに人為的に介入することが出来れば、複数の疾患に対する新たな治療戦略となり得る。我々は、消化管の恒常性維持機構を理解すると共に、個々の腸内細菌種が免疫システムにどのように影響を与えているかを還元化して把握して行く独自の研究手法を確立してきた。この方法によってこれまでに、制御性T細胞、Th17細胞、Th1細胞、CD8 T細胞を特異的に誘導する腸内細菌種の同定に成功した。これらの成果は、免疫系が関わる様々な疾患(感染症・アレルギー・自己免疫・がんなど)に対する新しい治療法開発に繋がる可能性がある。

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© 2021 本論文著者
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