日本予防理学療法学会雑誌
Online ISSN : 2436-9950

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特別支援教育における理学療法士の役割とは
-近隣2市の活動内容の比較から見えてくるもの-
成田 亜希 安井 稚子
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: JPTP-D-22-00014

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抄録

【目的】近隣2 市の理学療法士派遣事業の活動内容から,特別支援教育における理学療法士の役割と今後の展望を示す。【方法】A 市とB 市の教育委員会が実施している地域の公立小・中学校の特別支援学級・通常学級への理学療法士巡回訪問の内容を比較する。【結果】2 市ともに,生活指導,介助方法の指導,相談業務等を行うが,2 市が大きく異なる点は,A 市が医師の指示の下,肢体不自由児に医療行為を実施するのに対し,B 市は知的障害,発達障害児も対象であり,医療行為に代わり医療機関等の紹介や補装具業者との連携を図るところである。【考察】 理学療法士は,対象者や家族,教員の思いを直接聞きながら,学校内生活をサポートできる。また,継続した支援により児童生徒の特性を理解した進路のアドバイスも可能となる。特別支援教育における理学療法は,医療の知識や肢体不自由児への理学療法に加え,学校教育の知識,知的障害・発達障害児への学習場面での環境調整・課題難易度の設定等も重要である。

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© 2023 一般社団法人 日本予防理学療法学会

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